PM2.5を学ぶ

PM2.5

こちらの写真は、2月1日(金)12時にひまわり8号によって撮影された可視画像です。
大陸から日本海に向かって薄いベールのようなものが広がっています。冬型気圧配置の時に日本海には寒気に伴う雲がよく発生しますが、今回の場合、発生源が大陸にあるため、冬型時の雲とも違います。*1

PM2.5の飛来が確認できる衛星画像


1日にPM2.5の飛来が報道され、本日も引き続きPM2.5の濃度が高い状況となっています。札幌では通常の20倍にも達したとのことです。

 

道によると、原因は現段階で特定できていないものの、ロシアや中国などで森林火災が起きると高くなる傾向があるという。道や札幌市は「呼吸器に疾患のある人や高齢者、子供は外出時にマスクを着用する、家の窓の開閉を最小限にするなどの対策を」と呼びかけている。*2

 

そもそもPM2.5とは

粒子状物質(Particulate Matter)の粒径が2.5μmより小さいものをPM2.5と言います。粒子状物質というのは、車から排出されるガスや火事で生じたすすが大気汚染物質として扱われる時の呼び名です。

粒径が10μmより小さいものを呼ぶPM10というものもあり、大気汚染の度合いを測る指標として使われていました。近年では、PM2.5の方が人体への影響が大きいことから、こちらに関心が集まっています。

 

PM2.5から身を守る

PM2.5の濃度が非常に高いときには、屋外での激しい活動長時間にわたり屋外にいることを極力控えるように、注意喚起が行われます。

そうは言っても、日常生活を送る上で外出は避けられない。予防策を講じていきます。

PM2.5と言われてもここ数年で耳にするようになったものだからいまいちピンとこない。それでは身近なものを持ち出してみます。

例えば、インフルエンザウイルスは直径0.1μmといわれています。つまり、PM2.5よりも小さい。マスクをすれば飛沫感染は防げる(それでも感染するのは接触感染が原因)わけですから、PM2.5の体内への侵入も阻止できます。

スギ花粉は直径20μm。家に入る前に衣服をはらうことで、花粉を家に持ち込むことを防ぐことはできますが、それより小さいPM2.5はどうでしょう。やらないよりはマシかな。

また、空気清浄機はHEPAフィルターを搭載しているものであればPM2.5も取り除いてくれるようです。黄砂も直径4μmとPM2.5よりも大きいので、ばっちりでしょう。

 

危険性を確認

ちなみに、赤血球の大きさは7μmとのことで、PM2.5よりも大きい。そのため、PM2.5が体内に入ってしまうと、赤血球に運ばれて全身どこへでも侵入してきてしまいます。

中国ではPM2.5の大気汚染による死亡の報告も出ており、なかなか侮れません。

さすがに中国ほどの濃度とはいきませんが、注意喚起の基準値を超えている地域もあります。特に、呼吸器系に疾患を持つ方や呼吸器系が弱い方は気を付けてお過ごしください。