【中学理科】よくわかる天気予報 No.1【気圧の谷】
雨が降ったら傘をさすし、大雪の日には交通機関がマヒするし、天気って私たちの生活にダイレクトに影響してきますよね。でも、天気予報でなぜ明日は雨が降るのか、なんて解説をされてもいまいちピンとこない(そもそも聞いてないことも…)。
しかし。天気って意外と簡単なのです(予報を的中させるとなれば難易度はけた違いに跳ね上がります)。中学理科の内容を理解していれば楽しく語れる程度にはなれます。
この楽しさを1人でも多くの人に味わってもらいたい。ということで「よくわかる天気予報」、スタートです。
気圧の谷ってなんだ
天気予報を聞いていたら一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。気圧の谷。
谷というくらいですから気圧が低いに違いない。
それでは次の天気図を見て気圧の谷がどの部分なのかわかりますか?(スクロールしすぎに注意!)
谷を見つけよう
実は既に示されているのですが、寒冷前線の描かれている部分がちょうど気圧の谷です。どこが気圧が低いと言えるのか、納得いかない方もいるかもしれません。
というのも、「気圧が低い」の解釈にクセがあるのです。単に気圧が低いだけなら低気圧の中心が1番低いじゃないか、ということになりますよね。そこで一度、地図の等高線を見ている気持ちになってみてください。
なんとなく寒冷前線の部分が谷になっているのがわかるでしょうか。これが気圧の谷です。
あらためて言葉で表現すると低圧側から高圧側に向かってくぼんでいる部分、ということです。
気圧の谷があると天気が悪い?
この気圧の谷というのは天気が悪くなる時の説明に登場してきます。
なぜ気圧の谷があると天気が悪くなるのか。それは、異なる空気同士がぶつかっているからです。
先ほどより少し広い範囲を写した天気図を見て大まかに空気の流れを想像してみます。
赤い線が主に南の海からやってきた空気の流れ、青い線が主に大陸からやってきた空気の流れです。
空気の流れをどのように想像したのかは別の記事でふれます。特に裏どりはしていませんが概ねこんな感じで合っているでしょう…。
さて、図のように北西からの空気と南西からの空気が気圧の谷でぶつかっているわけですが、なぜ異なる空気がぶつかり合うと天気が悪くなるのか?
それについては寒冷前線のお話で説明しようと思います。
ということで、次回のよくわかる天気予報は寒冷前線がテーマです。
*記事内で使用した天気図はすべて気象庁からの引用です。