暖かい空気は軽いからロフトは暑いって言うよね【気象予報士への道】

シャルルの法則


暖かい空気は軽いから上にいく。だから夏場のロフトは暑い。

冷たい空気は重いから下にいく。だからエアコンは上に設置してある。

という話を聞いて、小学生の頃は「そうなんだ!」と賢くなった気分になりました。

中学生くらいの頃から何で暖かい空気は軽いんだ?と疑問に思い始めました。

高校生の頃にはそんな話は忘れて部活動に熱中していました。

天気に興味を持った大学生になって再び疑問を抱きました。

そして熱力学の勉強をして真実に出会ったのです…(普通に高校で習う範囲の話だけど)。

 

理想気体の状態方程式 P = ρRT

確か高校化学で習ったような気がします。その時はPV = nRTと表されていました。

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式の導入は知りません。気体の圧力P、体積V、絶対温度Tの関係性を表した式です。

気象学では大気にこの式を用いるためモル数nを扱う必要はないです。大量にあるので。

そのためモル数nの代わりに質量mを用いて PV = mRT と表します。これを変形した形が、

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となります。

この式は気体の圧力P、密度ρ、絶対温度Tの関係性を表しています。

 

シャルルの法則:圧力一定のとき、密度と絶対温度は反比例する

さて、ここから話の展開は高校化学と同様になります。

気体定数Rはその名の通り、値が常に同じです。さらに圧力Pを一定とすると、

ρT = P / R (定数)

と式変形でき、密度ρと絶対温度Tは反比例することがわかります。つまり、

絶対温度Tが大きく(空気が暖かく)なると、密度ρが小さく(軽く)なる。

絶対温度Tが小さく(空気が冷たく)なると、密度ρが大きく(重く)なる。

ということが言えます。

 

私は感動しました。習った当時はこんなん何に使うんだと思っていたシャルルの法則で、冒頭に紹介した通説を説明できるなんて!

こういう感動があるからいろんな方向からモノを眺めたくなるし、何に使うのかよくわからないこともとりあえず勉強しておこうかなって思えるようになるのですね...。